AWS認定クラウドプラクティショナー — 通称CLF — は、AWSクラウドの基礎知識を証明するエントリーレベルの認定資格です。現行バージョンはCLF-C02。65問・90分の試験で、100〜1,000の換算スコアのうち700点以上で合格。受験料は100 USD(為替により変動)。IT未経験者でも30〜60時間の学習で合格が狙えます。
私はSAAやSAPなど上位資格を5つ取った後に、最後にCLFを受けました。807点。正直、もっと取れると思っていました。AWS認定6つを取得する中で学んできた経験から、試験概要・勉強法・教材・合格後のステップまで、この記事にまとめています。
この記事の構成
CLFの対策情報は、この記事(全体像)と5本の詳細記事に分けてまとめています。すでに知りたいことが決まっている方は、そちらから読んでいただいても大丈夫です。
テーマ | 詳細記事 |
|---|---|
勉強の進め方・学習ステップ | |
必要な勉強時間・スケジュール | |
難易度・合格率・他資格との比較 | |
教材の比較・選び方 | |
サンプル問題の解き方 |
CLF合格後のステップ → SAA完全ガイド
この記事では、CLFの全体像を一通り解説します。
クラウドプラクティショナー(CLF)とは
では、CLFはどんな試験でしょうか。AWS認定資格は12種類あり、Foundational・Associate・Professional・Specialtyの4レベルに分かれています。CLFはFoundational(基礎)レベルに位置する唯一の資格で、クラウドの全体像を広く浅く問う試験です。
対象者はIT未経験者、非エンジニア、学生など、AWSをこれから学ぶ人全般です。AWS公式も「経験は一切必要ありません」と明記しています。
2023年9月にCLF-C01からCLF-C02に改訂されました。セキュリティとコンプライアンスの出題比率が25%から30%に増加し、AWSサービスの出題範囲も一部更新されています。C01時代の情報で勉強すると範囲がずれるので注意してください。現在受験できるのはC02のみです。
私の場合、CLFは6つ目の資格として最後に取りました。SAA→DVA→SOA→SAP→DOPと進んだあと、数合わせで一応受けておこうと。ただ、改めて試験範囲を見ると、基礎的だけどAWSを使う上で重要な考え方が多いと感じました。
CLF-C02の試験概要
CLFの位置づけがわかったところで、試験の具体的な中身を確認します。
項目 | 内容 |
|---|---|
試験コード | CLF-C02 |
問題数 | 65問(択一選択 + 複数選択) |
試験時間 | 90分(1問あたり約1分23秒) |
合格スコア | 700/1000(換算スコア) |
受験料 | 100 USD(為替により変動) |
配信 | Pearson VUE(テストセンター or オンライン) |
有効期限 | 3年 |
4ドメインの出題比率
# | ドメイン | 配分 |
|---|---|---|
D1 | クラウドのコンセプト | 24% |
D2 | セキュリティとコンプライアンス | 30% |
D3 | クラウドテクノロジーとサービス | 34% |
D4 | 請求、料金、サポート | 12% |
D3(テクノロジー)とD2(セキュリティ)で合計64%。この2分野が合否を左右します。

上位資格を5つ取ってからのCLF受験だったので、テクノロジーとセキュリティは実務の延長でした。
各ドメインの学習戦略は勉強ガイドで解説しています。
合格スコアの仕組み
合否を分けるスコアの仕組みを整理します。合格ラインは100〜1,000の換算スコア(scaled score)で700点です。
多くの記事で「700/1000=正答率70%で合格」と書かれていますが、これは不正確です。問題の難易度に応じて換算されるため、実際に何問正解すれば合格かは公表されていません。正答率70%のつもりでいると本番で足元をすくわれます。模擬試験では80%以上を安定して取れる状態を目指してください。
採点対象外15問の扱い
スコアと合わせてもう一つ知っておいてください。65問のうち採点対象は50問です。残り15問は将来の出題のための統計データ収集用で、受験者にはどれが対象外かわかりません。「この問題は採点されないから適当でいい」という判断はできないので、全問真剣に解く必要があります。
難易度と合格率
ここからは難易度についてです。AWS認定12種類の中で、CLFは最も易しい入門レベルです。IT系資格でいえばITパスポートと同程度という声が多く、英語圏のRedditでも「信じられないほど簡単」と評されています。
ただし合格率はAWSが公式に公表していません。ネット上で見かける「推定60%」「約70%」といった数値には根拠がありません。受験を検討するなら、合格率よりも自分の模擬試験スコアで判断する方が確実です。
上位資格5つを持った状態で受けたので、正直もっと取れると思っていました。807点で合格はしましたが、油断があったのかもしれません。実務経験があっても、基礎の確認は侮れないです。
難易度の詳細や他資格との比較は難易度と合格率で解説しています。
合格体験記 — 6つ目の資格がCLFだった話
上位資格5つ持ちが対策なしで受けた結果
CLFは6つ目の資格として、ほぼ対策なしで受けました。
試験中、テクノロジーとセキュリティは淡々と解けました。止まったのはドメイン4、請求・料金・サポートです。サポートプランの違いを聞かれたとき、一瞬固まりました。BusinessとEnterpriseの差は、普段の業務では意識しません。リザーブドインスタンスの料金体系も、実務では「安くなる方を選ぶ」くらいの感覚で、試験の細かさとは別物でした。
配点は全体の12%。たかが1割と甘く見ていましたが、その取りこぼしがそのままスコアに出ています。対策なしで受けた私が悪いのですが。
先にCLFをやっておけばよかった
もう一つ、CLFを最後に受けて気づいたことがあります。
SAAの勉強中に「責任共有モデルって結局どっちがどこまで守るんだっけ」と何度も調べ直したのを覚えています。Well-Architected Frameworkの柱も、問題文に出るたびに確認し直していました。SAPの受験でも、基本的なサービスの使い分けで手が止まる場面がありました。あとから振り返ると、全部CLFの範囲です。
先にCLFで基礎を整理しておけば、あの遠回りはなかったはずです。順番を間違えた私が言うんだから、間違いないです。
勉強時間の目安
難易度のイメージがついたところで、次は勉強時間です。経験レベルで必要な時間は大きく変わります。
レベル | 時間目安 |
|---|---|
IT完全初心者 | 30〜60時間 |
IT経験あり | 15〜30時間 |
AWS実務経験あり | 5〜15時間 |
※日英45件の合格体験記から集約した目安です

5つの上位資格を取った後だったので、勉強というより知識の確認作業でした。
合格者の実例を見ると、文系大卒の方が5日間・19時間で781点、機械工学出身の方が15日間で822点、データサイエンス教授が無料教材のみ32時間で838点。バックグラウンドも期間もさまざまです。
5日で受かった人もいれば、2ヶ月かけた人もいます。大事なのは時間の長さより、模擬試験の正答率で自分の仕上がりを判断すること。自分のペースで大丈夫です。具体的な学習スケジュールは勉強時間で解説しています。
おすすめ勉強方法
では、どう勉強を進めればいいか。CLFの学習は3つのステップで進めるのが王道です。
- 公式トレーニングで基礎固め: AWS Cloud Practitioner Essentials(無料・6時間)
- 問題演習で実践: Ping-t(無料500問)やUdemy模擬試験。解き方のコツは問題の解き方を参照
- 弱点補強と模擬試験: スコアレポートで苦手ドメインを集中学習
IT未経験の方でもこのステップを踏めば合格圏に入れます。

CLFの内容は基礎的ですが、AWSを使う上で重要な考え方が詰まっています。答えを覚えるだけでなく、「なぜその選択肢が正解なのか」を理解して進めた方が、結局は応用が効きます。
勉強方法の詳細は勉強ガイドにまとめています。
無料教材だけで合格できるか
有料教材は必須でしょうか。受験料以外0円で合格は可能です。以下の3つで全範囲をカバーできます。
- AWS Cloud Practitioner Essentials(公式無料動画・6時間)
- Ping-t CLF-C02問題集(無料・約500問)
- AWS公式練習問題集(無料・20問)
実際に無料教材のみで838点を取った合格者もいます。有料教材を追加すれば効率は上がりますが、必須ではありません。
おすすめ教材
具体的にどんな教材があるか紹介します。大きく5つのカテゴリに分かれます。
カテゴリ | 代表教材 | 特徴 |
|---|---|---|
書籍 | AWS認定資格試験テキスト 改訂第3版 | 日本語の定番。合格体験記6件で推奨 |
動画 | AWS Cloud Practitioner Essentials | AWS公式・無料・6時間で基礎を網羅 |
問題集(有料) | Udemy CLF模擬試験 390問 | セール時1,500円。合格体験記7件で推奨 |
問題集(無料) | Ping-t CLF-C02 500問 | 日本語最大の無料問題集(2025年3月リリース) |
ハンズオン | AWS Cloud Quest | ゲーム型。実際にAWSを触りながら学べる |
オンライン学習 | スピードスタディ | 月額980円〜。AWS認定対策の問題演習サービス |
過去問はAWS公式には非公開です。上の問題集で演習するのが一般的な学習方法になっています。迷ったら、まず無料のCloud Practitioner Essentials + Ping-tから始めてみてください。
私はCLFを最後に取りましたが、振り返ると、CLFの範囲にある基礎知識は上位資格の勉強中もずっと使っていました。順番としては、基礎を最初に固めた方が効率的です。
各教材の詳しいレビューと組み合わせ提案はおすすめ教材にまとめています。
受験の流れと合格後のステップ
教材が決まったら、次は試験本番に向けた準備です。
申し込みから受験まで
- AWS認定アカウントにサインイン
- Pearson VUEで「AWS Certified Cloud Practitioner」を選択
- テストセンターまたはオンライン監督を選び、日時を予約
- 受験料100 USD(税込約16,500円 ※為替により変動)を支払い
- 当日、本人確認書類を持って受験
試験は通年実施で、テストセンターは24時間前まで、オンラインは当日でも予約できます。
テストセンターで受けました。自宅だとネットワーク環境や部屋のチェックが気になるので、会場の方が試験だけに集中できます。
日本語受験の注意点
試験言語は日本語を選択可能です。翻訳で意味が取りにくい問題がある場合は、画面上で英語原文を表示できます。オンライン受験の試験監督も日本語対応しているので、英語が不安な方でも問題ありません。
受験料はUSD建てのため、為替レートによって円での支払額が変動します。
合格後のネクストステップ
ここまでが受験までの流れです。CLFに合格すると、次の試験で使える50%割引バウチャーがもらえます。デジタルバッジ(Credly経由)も発行され、LinkedInプロフィールに表示できます。
ステップアップの王道はCLF → SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)です。CLFで学ぶクラウドの基礎概念やサービスの知識がそのまま活きるので、間を空けずに進むのが効率的です。
資格の有効期限は3年です。再認定方法はCloud Quest完了・CLF再受験・上位資格合格の3つがあります。
私はSAAを先に取りましたが、CLFの範囲を改めて見て、最初にCLFから入った方がスムーズだったなと感じました。基礎の土台があると、上位資格の理解が速くなります。
不合格だった場合
万が一不合格でも、心配はいりません。14日間の待機期間を置けば再受験できます。回数制限はありません。
不合格でもスコアレポートでドメイン別の強み・弱みがわかるので、弱点を集中補強して再挑戦してください。
よくある質問
Q. CLFの難易度はどのくらい?
AWS認定の中で最も易しい入門レベルです。IT未経験でも合格できます。詳しくは難易度と合格率をご覧ください。
Q. 勉強時間はどのくらい必要?
IT未経験者で30〜60時間、IT経験者で15〜30時間が目安です。詳しくは勉強時間をご覧ください。
Q. おすすめの勉強方法は?
公式トレーニング → 問題演習 → 弱点補強の3ステップが王道です。詳しくは勉強ガイドをご覧ください。
Q. おすすめの参考書は?
「AWS認定資格試験テキスト 改訂第3版」が日本語の定番です。詳しくはおすすめ教材をご覧ください。
Q. 受験料はいくら?
100 USD(税込約16,500円 ※為替により変動)です。
Q. 試験日はいつ?
Pearson VUEで希望の日時を選べます。通年実施で、テストセンター・オンラインどちらも可能です。
Q. 過去問はある?
AWS公式には非公開です。AWS公式練習問題集(無料20問)やUdemy模擬試験が代わりの定番です。教材選びはおすすめ教材、解き方のテクニックは問題の解き方をご覧ください。
Q. IT未経験でも合格できる?
はい。30〜60時間の学習で合格可能です。文系大卒で5日間・19時間で合格した事例もあります。詳しくは勉強ガイドをご覧ください。
Q. 合格後はどうすればいい?
50%割引バウチャーを使ってSAAに挑戦するのが王道です。詳しくは合格後のネクストステップをご覧ください。
Q. CLFは取っても意味ない?
技術職には物足りない面はあります。ただ、AWSの全体像を整理できること、50%割引で次の試験が半額になること、この2つのメリットは大きいです。AWS未経験者にとっては、CLFから始める方が結局は効率的です。
Q. 不合格だったらどうする?
14日後に再受験可能です(回数制限なし)。スコアレポートで弱点を確認して再挑戦してください。
次に読む記事
CLFの勉強法が気になる方は勉強方法ガイドへ。難易度や合格率を知りたい方は難易度と合格率をご覧ください。
CLFの次に目指す資格としてSAA(ソリューションアーキテクト)完全ガイドもおすすめです。AI分野に進むならAIP(生成AIデベロッパー)完全ガイドをどうぞ。
CLFの試験対策にはスピードスタディも活用できます。月額980円〜で、CLFを含むAWS認定の問題演習ができます。
Speed Study編集部
AWS認定資格の学習をサポートするSpeed Study公式編集部です。