CLFの勉強方法は、突き詰めると「基礎固め→問題演習→弱点補強」の3ステップです。IT未経験でも30〜60時間の学習で合格を狙えます。
私はAWS認定を6つ持っていますが、CLFは最後に取りました。上位資格の勉強中に「責任共有モデルって結局何だっけ」と何度も調べ直した経験があって、先にCLFで基礎を固めておけばよかったなと。この記事では、その反省も踏まえて、今から勉強を始める方に向けた具体的な進め方をまとめました。
CLF対策記事の一覧
この記事はCLF(クラウドプラクティショナー)対策シリーズの1本です。
テーマ | 記事 |
|---|---|
CLFの全体像 | |
勉強の進め方・学習ステップ | |
必要な勉強時間・スケジュール | |
難易度・合格率・他資格との比較 | |
教材の比較・選び方 | |
サンプル問題の解き方 |
この記事では勉強の進め方をまとめています。
CLFに受かる勉強法は「3ステップ」
CLFの勉強法はシンプルです。
- 公式トレーニングで全体像をつかむ
- 問題集を繰り返し解く
- 弱点を特定して補強する
合格体験記45件(日本語25件+英語20件)を読み込んで整理したところ、合格者のほぼ全員がこの流れをたどっていました。違いは各ステップにかける時間だけです。AWS経験者なら数日、IT未経験者でも4〜6週間で合格している人がいます。
大事なのは、この順番を守ること。基礎が入っていない状態で問題を解いても「何を聞かれているかわからない」で終わります。逆に、テキストを読むだけで受験すると演習不足で取りこぼします。順番が結果を左右します。
各ステップの進め方を具体的に見ていきます。

ステップ1: 公式トレーニングで基礎固め
最初にやることは、CLFの全体像をつかむことです。
AWS Cloud Practitioner Essentials(無料・約6時間)がおすすめです。AWS公式のオンラインコースで、CLFの4ドメイン(クラウドのコンセプト、セキュリティ、テクノロジー、請求)を一通りカバーしています。1.5倍速なら4時間で見終わります。
「参考書から入ってもいいですか」という質問をよく見かけますが、どちらでも構いません。定番の参考書「AWS認定資格試験テキスト 改訂第3版」(約3,000円)は合格体験記でも6件で名前が挙がっていました。動画が苦手なら参考書から始めて大丈夫です。
このステップで目指すのは「EC2がサーバー、S3がストレージ、IAMが権限管理」くらいの粒度でサービスの役割をざっくり理解すること。細かい仕様を覚える必要はありません。次のステップで問題を解きながら自然に身につきます。
CLFの範囲にある基礎知識は、上位資格の勉強でもずっと使います。責任共有モデル、Well-Architected Framework、クラウドの利点。私はこれらを上位資格の勉強中に何度も調べ直していました。この土台を最初に作っておくと、あとが楽です。
ステップ2: 問題集を繰り返し解く
基礎が入ったら問題集に移ります。CLFの合否を分けるのは、このステップにどれだけ時間をかけるかです。私はここを軽く見て、あとで後悔しました。
問題集の進め方
問題集は3周繰り返すのが基本です。
1周目は全問を通しで解きます。正答率は気にしません。目的は「自分がどのドメインを理解していて、どこに穴があるか」を把握すること。初回は50〜60%でも普通です。
2周目は間違えた問題を中心に繰り返します。ここで大事なのは、答えの番号を覚えるのではなく「なぜこの選択肢が正解なのか」を毎回確認することです。解説を読んで理解するプロセスが一番力になります。
答えそのものを覚えてしまうと意味がなくなります。「選択肢Bが正解」ではなく「S3は静的ファイルの保存に使い、EBSはEC2にアタッチするブロックストレージ」という理解を積み重ねてください。
3周目は模擬試験モードで通し解きします。90分で65問、本番と同じ条件です。ここで安定して80%以上取れていれば、本番の準備はできています。
模試80%が合格ラインの目安
なぜ80%なのか。CLFの合格スコアは100〜1,000の換算スコアで700点です。「正答率70%で受かる」と思いがちですが、換算スコアは単純な正答率ではありません。問題の難易度で調整されるため、正答率70%のつもりでいると足元をすくわれます。
文系大卒で5日間・19時間で合格した方が、Udemy模擬試験について「基本レベルと応用レベルの間が本番の難易度」と報告しています。模擬試験で80%を安定して取れるなら、本番も同じ感覚で解けるはずです。
使う問題集の選び方はおすすめ教材まとめにまとめています。迷ったら、無料のPing-t(約500問)から始めるのが手軽です。
ステップ3: 弱点を補強して仕上げる
問題集を2〜3周するころには、自分の弱点がはっきりしてきます。残りの時間は苦手分野に集中して仕上げるステップです。
ドメイン別の出題比率を知る
弱点を効率よく補強するには、出題比率の把握が先です。
# | ドメイン | 配分 |
|---|---|---|
D1 | クラウドのコンセプト | 24% |
D2 | セキュリティとコンプライアンス | 30% |
D3 | クラウドテクノロジーとサービス | 34% |
D4 | 請求、料金、サポート | 12% |
D3(テクノロジー)とD2(セキュリティ)で合計64%。この2分野を固めれば合格圏に入ります。
逆に意外と落としやすいのがD4(請求・料金・サポート)です。配分は12%と小さく見えますが、サポートプランの違い(Basic/Developer/Business/Enterprise)やリザーブドインスタンスの料金体系など、覚えていないと解けない問題が出ます。
私自身がここで取りこぼしました。上位資格を5つ持っていたので、テクノロジーとセキュリティは仕事の延長で解けました。でもD4の対策はしていませんでした。サポートプランの違いを聞かれたときは一瞬固まりました。結果807点。もっと取れると思っていました。対策なしで受けた私が悪いのですが、配点が小さい分野こそ対策するかしないかで差がつきます。
模擬試験のスコアレポートでドメイン別の正答率を確認して、低いドメインに集中的に取り組んでください。
IT未経験から合格するロードマップ
ここまでの3ステップは、経験レベルに関係なく使える枠組みです。ただ、IT未経験で「サーバーって何?」という状態から始める場合は、もう少し丁寧にステップを踏んだ方が安心です。

まず: IT基礎用語に慣れる(1週間)
いきなりAWSの勉強に入ると、知らない用語が多すぎて挫折しやすくなります。最初の1週間でIT基礎に触れておくと、そのあとの学習がスムーズです。
YouTubeで「ネットワーク基礎」「クラウドとは」「サーバーとは」を検索すれば無料の解説動画がたくさん出てきます。完全に理解する必要はありません。「サーバーはデータを保存・配信するコンピューター」「クラウドはインターネット経由でサーバーを借りること」くらいの理解で十分です。
ここに時間をかけすぎないでください。1週間たったら、完璧に理解していなくても次に進んで大丈夫です。
次に: 全体像をつかむ(1〜2週間)
IT用語に触れたら、ステップ1のCloud Practitioner Essentials(無料・6時間)か参考書に取り組みます。
AWSのサービスは200以上ありますが、CLFで出題されるのは主要な30〜40サービスです。最初は名前と役割が全然結びつかないと思います。それで普通です。「こういうサービスがあるんだ」と全体の地図を頭に入れるのがこのフェーズの目的です。
建設業の社内SEの方は「最初はサービス名を見ても何も浮かばなかった」と書いていますが、問題集を繰り返すうちに自然と覚えたそうです。
そして: 問題演習と仕上げ(2〜3週間)
全体像がつかめたら、ステップ2と3を進めます。最初の正答率が低くても焦らないでください。IT未経験から始めた方の初回正答率は40〜50%が普通です。そこから2〜3周繰り返して80%まで持っていきます。
実際にIT未経験から合格した方の事例を紹介します。
- 文系大卒の方: 5日間・19時間で781点。参考書→Udemy模擬試験の流れ
- 建設業の社内SEの方: 30時間で合格。Udemy+Ping-tの組み合わせ
- 機械工学出身の方: 15日間で822点。合格後45日でSAAにも合格
背景も期間もさまざまですが、全員が問題演習を繰り返して合格しています。
IT未経験でも、3ステップを丁寧に踏めば合格できます。勉強時間の詳しい目安やスケジュールの組み方は勉強時間の目安にまとめています。
やってはいけない勉強法
合格体験記には「こうやって受かった」だけでなく「こうやって失敗した」という記録もあります。振り返ると、私も似たようなことをしています。同じ失敗をしなくて済むように、避けるべきパターンを3つ紹介します。

いきなり問題集から始める
基礎知識がない状態で問題集を開いても、選択肢の意味がわかりません。
実際に、文系・独学でCLFに挑んだ方が最初にUdemy模擬試験から始めて挫折しています。問題文に出てくるサービス名がわからず、解説を読んでも前提知識がなくてピンときません。その後、参考書とPing-tで基礎から固め直して合格されています。
問題集は知識の「確認」と「定着」のためのツールです。入れる知識がない段階で使っても効果は出ません。ステップ1を飛ばさないでください。
答えを暗記する
問題集を何周もしていると、問題文を見ただけで答えの番号が浮かぶようになります。正答率は上がりますが、知識がついているかは別の話です。
建設業の社内SEの方が、Udemy模擬試験で正答率90%まで上がったのに、Ping-tに切り替えたら穴だらけだったと報告しています。同じ問題集を繰り返すうちに、理解ではなく記憶で解いてしまっていたそうです。
対策はシンプルです。別の問題集で解いてみてください。選択肢を隠して自分の言葉で答えを説明できれば、ちゃんと理解できています。
テキストを読んだだけで受験する
参考書を何周も読み込んで「だいたいわかった」と感じて受験し、不合格になるパターンです。
参考書だけで受験して673点で不合格になった方がいます。再受験ではUdemy模擬試験を繰り返して合格。変えたのは「問題を解く量」だけでした。
読むだけでは「わかったつもり」止まりになりがちです。問題を解いて初めて「ここ、理解できていなかった」と気づけます。インプットとアウトプットの比率は3:7くらいが目安です。参考書に時間をかけすぎていると感じたら、早めに問題集に移ってください。
合格者の勉強法に見える共通パターン
日英45件の合格体験記を整理して、合格者に共通するポイントが3つ浮かんできました。
1つ目は、全員が問題演習を学習の中心に据えていたこと。参考書や動画から入った人も、最終的には問題集で仕上げています。問題を解かずに合格した人は1人もいませんでした。
2つ目は、模擬試験で自分の仕上がりを測ってから受験していたこと。「読み終わったからなんとなく受けてみよう」ではなく、模試80%以上を確認してから本番に臨んでいます。
3つ目は、弱点分野を放置していなかったこと。得意なドメインをさらに固めるのではなく、苦手なドメインに残り時間を集中させています。
逆に不合格だった方を見ると、暗記に頼っていたか、演習量が足りなかったか、弱点を放置していたか。このいずれかに当てはまっていました。私の場合は演習量不足でした。
教材は人によってバラバラです。無料のPing-tだけで受かった人もいれば、参考書+Udemy模試の組み合わせの人もいます。でも勉強の「型」は同じです。3ステップを丁寧に踏めば、教材は何を使っても合格できます。
よくある質問
Q. 独学で合格できますか?
はい。合格体験記のほとんどが独学です。スクールや高額講座は必要ありません。最も多い組み合わせは「参考書1冊(約3,000円)+ Udemy模試(セール時約2,000円)」の計5,000円でした。
Q. 無料教材だけで合格できますか?
可能です。Cloud Practitioner Essentials(無料・6時間)とPing-t(無料・約500問)で全範囲をカバーできます。実際に無料教材だけで838点を取った合格者もいます。有料の模擬試験を追加すると演習の幅は広がりますが、必須ではありません。
Q. 問題集だけで十分ですか?
AWS実務経験がある方なら問題集だけで合格できます。IT未経験の場合は、先にCloud Practitioner Essentialsか参考書で基礎を入れてから問題集に取り組む方が効率的です。
Q. どの教材がおすすめですか?
教材の比較と選び方はおすすめ教材まとめにまとめています。迷ったら、Cloud Practitioner Essentials(無料)+ Ping-t(無料)から始めてみてください。
Q. CLFは取る意味がありますか?
IT未経験者やキャリアチェンジを考えている方にはあります。AWSの全体像を体系的に整理できること、合格すると50%割引で次の試験が半額になること。この2つのメリットは大きいです。AWS実務経験が豊富な方は完全ガイドで試験概要を確認してから判断してください。
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CLFの試験対策にはスピードスタディも活用できます。月額980円〜で、CLFを含むAWS認定の問題演習ができます。
この記事を書いた人 — スピードスタディ編集部。AWS認定6つ(CLF/SAA/SOA/DVA/SAP/DOP)を保有するエンジニアが、AWS資格対策の学習プラットフォーム「スピードスタディ」を開発・運営しています。
記事内の試験情報はAWS公式ドキュメントに基づいています。最新情報はAWS公式の認定ページでご確認ください。
Speed Study編集部
AWS認定資格の学習をサポートするSpeed Study公式編集部です。