AWSクラウドプラクティショナー(CLF)の勉強時間は、IT未経験者で30〜60時間、IT経験者で15〜30時間が目安です。日英45件の合格体験記から整理した数値で、本記事ではさらに5段階レベル別に踏み込んでまとめています。
私はAWS認定を6つ持っていて、CLFは最後に取りました。上位資格を5つ取った後だったので、勉強というより確認作業で807点。ただ、これは経験者の話です。これからCLFを受ける方は、自分のレベルに合った時間を確保してください。
この記事では「自分に何時間必要か」を判断する材料を揃えました。
CLF対策記事の一覧
この記事はCLF(クラウドプラクティショナー)対策シリーズの1本です。
テーマ | 記事 |
|---|---|
CLFの全体像 | |
勉強の進め方・学習ステップ | |
必要な勉強時間・スケジュール | (この記事) |
難易度・合格率・他資格との比較 | |
教材の比較・選び方 | 準備中 |
→ この記事では「勉強時間」を掘り下げています。
CLFの勉強時間は「20〜60時間」
ネットで調べると「20時間で受かった」「50時間かかった」と人によってバラバラで、結局自分にどれくらい必要なのかわかりません。
そこで、日英45件の合格体験記を集めて勉強時間を整理しました。
レベル | 勉強時間の目安 |
|---|---|
IT完全初心者 | 30〜60時間 |
IT経験あり | 15〜30時間 |
AWS実務経験あり | 5〜15時間 |
出典: 日本語25件+英語20件の合格体験記から集約(自己申告値)

この幅が出る最大の要因は、ITの前提知識です。ネットワークやセキュリティの基本概念がすでに頭に入っている人は、AWSのサービス名と使い方を覚えるだけで済みます。IT未経験の方はクラウドの基礎概念から学ぶ分、どうしても時間がかかります。
ただし、この数字は合格体験記を公開した人のデータです。「受かった人で、かつ発信した人」に偏っている点は押さえておいてください。実際にはもう少し長くかかった人もいるはずです。
レベル別の勉強時間目安
3段階だと「自分はどこに当てはまるのか」がわかりにくいと思うので、5段階に分けました。
レベル | 勉強時間 | 期間の目安 |
|---|---|---|
IT完全未経験 | 40〜60時間 | 4〜6週間 |
IT基礎知識あり(ITパスポート程度) | 30〜40時間 | 3〜4週間 |
エンジニア(AWS未経験) | 20〜30時間 | 2〜3週間 |
AWS利用経験あり | 10〜20時間 | 1〜2週間 |
AWS実務経験者 | 5〜15時間 | 1〜2週間 |
この数値は45件の合格体験記で報告されている範囲を参考にしたものです。各レベルの該当者は数件ずつのため、統計的に信頼できる数値ではありません。スケジュールを立てる際の目安として使ってください。

自分のレベルを判断する
どのレベルに当てはまるか迷う方もいると思います。判断の基準をまとめました。
IT完全未経験に該当する方は、「サーバー」「ネットワーク」「データベース」の違いがよくわからない状態です。クラウドという言葉は聞いたことがある程度。IT業界未経験の方はここに当てはまります。
IT基礎知識ありは、ITパスポートや基本情報技術者の知識がある方です。サーバー・ネットワーク・セキュリティの基本概念は理解していて、クラウドとオンプレミスの違いはなんとなくわかる状態。
**エンジニア(AWS未経験)**は、開発や運用の実務経験がある方です。Linuxサーバーやネットワーク構成は理解しているけれど、AWSを実際に使ったことはない方です。
AWS利用経験ありは、EC2やS3など主要サービスを個人や業務で使ったことがある方です。AWSマネジメントコンソールの操作には慣れています。
AWS実務経験者は、日常的にAWSで構築・運用をしている方です。複数のサービスを組み合わせたアーキテクチャを理解しています。
私の場合はAWS実務経験者で、かつ上位資格を5つ持っていたので「5〜15時間」のさらに短い方でした。テクノロジーとセキュリティは仕事の延長で解けました。勉強したのはD4(請求・料金・サポート)くらいです。結果は807点。もっと取れると思っていたのに。対策しなかったD4で落としたのが原因です。
どのレベルでも、模擬試験で安定して80%以上取れれば準備はできています。CLFの合格スコアは換算スコアで700/1000ですが、正答率70%=合格ではありません。問題の難易度で調整されるので、余裕を持って80%を目指してください。
合格者のスコアと学習時間データ
レベル別の目安だけだと「本当にその時間で受かるの?」と不安が残ると思います。もう少し具体的なイメージを持つために、45件の調査でスコアが判明している合格事例を紹介します。
背景 | 学習期間 | 勉強時間 | スコア |
|---|---|---|---|
文系大卒 | 5日間 | 約19時間 | 781 |
新卒SE(基本情報合格後) | 9日間 | 非公開 | 790 |
金融系SE 1年目 | 2週間 | 非公開 | 749 |
キャリアチェンジ志望 | 1ヶ月 | 非公開 | 804 |
機械工学出身 | 15日間 | 非公開 | 822 |
データサイエンス教授 | 1ヶ月 | 約32時間 | 838 |
インフラエンジニア(上位5資格保有) | 確認作業程度 | — | 807 |
出典: Qiita・note・Medium掲載の合格体験記、最終行は編集部

注目してほしいのは、背景や期間がバラバラなのに、スコアは749〜838の範囲に収まっていることです。合格ラインは700なので、多くの合格者は100点前後の余裕を持って通過しています。
最も短いのは文系大卒の方で5日間・19時間。最も高得点はデータサイエンス教授の方で838点。無料教材だけで32時間。「長く勉強すれば高得点になる」わけではないことがわかります。
逆に、金融系SEの方は749点とギリギリでした。Lambda/S3の経験があったそうですが、2週間で詰め込んだ結果です。「もう少し問題集を解いておけばよかった」と振り返っていました。模擬試験で80%を安定して超えてから受験する方が安心です。
4週間スケジュール(IT未経験者向け)
データでイメージがつかめたところで、ここからは具体的なスケジュールです。まずはIT未経験〜IT基礎知識ありの方向け、4週間のプランを紹介します。

Week 1: AWSの全体像をつかむ(10〜12時間)
AWS Cloud Practitioner Essentials(無料・約6時間)を1.5倍速で視聴します。残りの時間で参考書を1周ざっと読みます。
この段階では「EC2はサーバー、S3はストレージ、IAMは権限管理」くらいの粒度で大丈夫です。細かい仕様は覚えなくていいです。次のステップで問題を解きながら自然に身につきます。
AWSのサービスは200以上ありますが、CLFで出題される主要サービスは30〜40程度。最初は名前と役割が結びつかなくて当然です。「こういうサービスがあるんだ」と全体の地図を頭に入れるのが、このWeekの目的です。
Week 2: ドメインを深掘りする(10〜12時間)
全体像がつかめたら、参考書の2周目に入ります。1周目と違って、今度は「なぜそうなるのか」を意識しながら読んでください。
出題比率の高い2分野を重点的に。クラウドテクノロジーとサービス(34%)とセキュリティとコンプライアンス(30%)で全体の64%を占めています。時間が限られているなら、まずこの2分野を固めるのが効率的です。
Week 3: 問題演習で穴を見つける(10〜12時間)
ここから問題集に入ります。初回の正答率は50〜60%で普通です。落ち込む必要はありません。
間違えた問題の解説を読み込んで、「なぜこの選択肢が正解か」を1つずつ確認してください。答えの番号を覚えてしまうと、別の問題集で解いたときに穴が露呈します。実際に、Udemy模擬試験で90%取れていた方がPing-tに切り替えたら穴だらけだったという報告もあります。
Week 4: 弱点補強と模擬試験(8〜10時間)
Week 3の演習でスコアが低かったドメインを集中的に復習します。参考書の該当箇所に戻って読み直し、もう一度問題を解く。この繰り返しです。
最後に、通しの模擬試験で安定して80%以上取れるかを確認します。取れていれば、本番の準備はできています。60%台なら、もう1週延長して弱点を潰してください。
4週間プランのまとめ
Week | 内容 | 時間 |
|---|---|---|
Week 1 | 全体像(動画+参考書1周) | 10〜12時間 |
Week 2 | ドメイン深掘り(参考書2周目) | 10〜12時間 |
Week 3 | 問題演習(穴の発見) | 10〜12時間 |
Week 4 | 弱点補強+模擬試験 | 8〜10時間 |
合計 | 38〜46時間 |
IT完全未経験の方は、Week 1の前にIT基礎用語(サーバーとは、クラウドとは等)に1〜2週間触れておくと楽に進められます。YouTubeで「クラウドとは」「サーバーとは」と検索すれば無料の解説動画が見つかります。
このスケジュールは目安です。「今週は忙しくて時間が取れなかった」なら翌週に回せば大丈夫です。週単位で帳尻が合えば問題ありません。
勉強方法の進め方は勉強方法ガイドにまとめています。教材のしっかりしたまとめは現在準備中です。
2週間スケジュール(IT経験者向け)
IT経験者やAWS利用経験がある方は、基礎のインプットを圧縮して2週間で仕上げられます。
Week 1: 基礎確認+問題演習(10〜15時間)
Cloud Practitioner Essentialsを1.5倍速でざっと確認して、すぐ問題集に入ります。IT経験があれば、テクノロジーとセキュリティのドメインは既知の知識で解ける問題が多いはずです。
問題を解きながら「知っているつもりだったけど、試験の聞き方だと答えられない」分野をメモしておきます。CLF特有のトピックとして、責任共有モデル、Well-Architected Framework、サポートプランの違いあたりは確認しておいてください。
Week 2: 弱点補強+模擬試験(5〜10時間)
Week 1で見つかった弱点ドメインに集中します。模擬試験を通しで解いて、80%以上を安定して取れていれば受験してOKです。
合計は15〜25時間。
私のケースはこちらに近いスタイルでした。ただ、上位資格を5つ持った状態だったので、問題集を解いた程度で済んでいます。テクノロジーとセキュリティは仕事の延長で解けましたが、D4(請求・料金・サポート)は対策しませんでした。サポートプランの違いを聞かれたときに固まった記憶があります。IT経験者でも、D4だけは意識的に確認した方がいいです。配点は12%と小さく見えますが、知らないとお手上げの分野です。
社会人の勉強時間確保術
「合計40時間必要」とわかっても、働きながらその時間をどう作るかが実際の壁です。

平日コツコツ型
時間帯 | 平日 | 休日 |
|---|---|---|
通勤中 | 動画視聴 30分 | — |
昼休み | 参考書 20分 | — |
帰宅後 | 問題演習 30分 | — |
午前〜午後 | — | 問題演習+復習 2時間 |
1日の合計は平日1時間20分、休日2時間。週合計は平日6.7時間+休日4時間で約11時間。4週間で約44時間。IT未経験でもカバーできる量です。
週末集中型
平日は忙しくて時間が取れない方向けです。
時間帯 | 平日 | 休日 |
|---|---|---|
通勤中 | 動画視聴 20分 | — |
午前 | — | 集中学習 3時間 |
午後 | — | 復習+演習 1時間 |
週合計は平日1.7時間+休日8時間で約10時間。5週間で約50時間。
まとまった時間が取れなくても方法はあります。建設業の社内SEの方は、信号待ちやエレベーター待ちにスマホで問題を解いて、30時間で合格しています。5分10分の隙間でも、積み重ねれば届きます。
どちらの型でも、1週間以上まったく勉強しない期間を作らないのがコツです。忘却が進んで、復習に余計な時間がかかります。
ちなみに、通勤中に使える学習ツールとしては、AWS Cloud Practitioner Essentials(動画)とPing-t(スマホ対応の問題集)が便利です。電車の中で動画を見る→昼休みに問題を解く→帰宅後に間違えた箇所を復習、というサイクルが回りやすいです。
勉強時間を短縮するコツ
限られた時間で効率よく合格するために、5つのコツを押さえておいてください。

出題比率に時間を合わせる
CLFの出題比率はこうなっています。
ドメイン | 配分 |
|---|---|
クラウドテクノロジーとサービス | 34% |
セキュリティとコンプライアンス | 30% |
クラウドのコンセプト | 24% |
請求、料金、サポート | 12% |
テクノロジーとセキュリティで全体の64%。時間が限られているなら、この2分野に集中するのが合理的です。
ただし、D4(請求・料金・サポート)を丸ごと捨てるのはおすすめしません。私がそれをやって取りこぼしました。12%でも「知らないと0点」になる分野は侮れません。最低限、サポートプランの4種類(Basic/Developer/Business/Enterprise)の違いと、料金モデル(オンデマンド・リザーブド・スポット)の使い分けは押さえておいてください。
問題演習を早めに始める
参考書を「完璧に理解してから」と思っていると、いつまでもインプット段階を抜けられません。参考書を1周読んだら、理解度が70%でも問題集に入ってください。問題を解くことで「どこがわかっていないか」が明確になります。結果として、全体の勉強時間が短くなります。
間違えた問題だけ繰り返す
問題集を丸ごと何周もするのは非効率です。正解した問題を何度解いても知識は増えません。間違えた問題だけをピックアップして繰り返す方が、同じ時間で弱点を集中的に潰せます。
Ping-tやUdemy模擬試験には「間違えた問題だけ出題する」機能があります。活用してください。
模擬試験80%で切り上げる
満点を目指す必要はありません。合格ラインは換算スコアで700/1000。模擬試験で安定して80%取れていれば合格圏です。完璧を求めて勉強期間を延ばすより、80%の段階で受験する方が効率的です。
試験日を先に予約する
「もう少し勉強してから」と先延ばしにすると、ずるずる時間が過ぎます。先に試験日を決めてしまえば、受験料(100 USD、為替により変動)が「やるしかない」圧力になります。
試験は24時間前まで変更可能です(出典: AWS認定ポリシー)。予約しておいて、模擬試験のスコアが足りなければ日程を変えれば済みます。
よくある質問
Q. 1ヶ月で合格できますか?
IT未経験でも、1日2時間の勉強時間を確保できれば1ヶ月で十分狙えます。5日間・19時間で781点を取った方もいます。ただ、無理に短期間で詰め込むより、自分のペースで進めた方が確実です。
Q. 毎日勉強しないとダメですか?
毎日でなくても大丈夫です。週単位でトータルの学習時間が確保できていれば、平日少なめ・休日集中でも問題ありません。ただし、1週間以上まったく触れない期間があると忘却が進むので、間隔は空けすぎないでください。
Q. 勉強時間が足りない場合はどうすればいいですか?
模擬試験の正答率が60%未満なら、試験日の延期を検討してください。24時間前まで変更可能です。受験料を無駄にするより、もう1〜2週間準備した方が結果的にお得です。
Q. 不合格だった場合は?
14日後に再受験できます。スコアレポートで弱点ドメインがわかるので、そこに集中して再挑戦してください。
Q. 最短で合格するにはどうすればいいですか?
問題演習を中心にした学習が最短ルートです。具体的な勉強方法は勉強方法ガイドにまとめています。
Q. おすすめの教材は?
教材のしっかりしたまとめは現在準備中です。迷ったら、Cloud Practitioner Essentials(無料)+ Ping-t(無料)から始めてみてください。
Q. 受験料はいくらですか?
100 USD(為替により変動)です。日本円では約16,500円前後になります。詳しくは完全ガイドをご覧ください。
Q. CLFの難易度はどのくらいですか?
AWS認定の中で最も易しい入門レベルです。詳しくは難易度と合格率にまとめています。
CLFの試験対策にはスピードスタディも活用できます。月額980円〜で、CLFを含むAWS認定の問題演習ができます。
この記事を書いた人 — スピードスタディ編集部。AWS認定6つ(CLF/SAA/SOA/DVA/SAP/DOP)を保有するエンジニアが、AWS資格対策の学習プラットフォーム「スピードスタディ」を開発・運営しています。この記事の著者はCLFを807点で取得しています。
記事内の試験情報はAWS公式ドキュメントに基づいています。最新情報はAWS公式の認定ページでご確認ください。
Speed Study編集部
AWS認定資格の学習をサポートするSpeed Study公式編集部です。