SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)やDVA(デベロッパー アソシエイト)を取った後、「次はどこに進むか」を考えているエンジニアは多いはずです。AWS DOP(DevOpsエンジニア プロフェッショナル)は、CI/CDとIaC(Infrastructure as Code)の設計・運用力を問うProfessional資格です。
DOPはProfessional最難関クラスの試験と言われており、合格者のRedditでも「落ちたと思いながら合格」という声が多数あります。合格点は公式に非公開で、受験者の報告から750点付近が目安とされています。
この記事では、DOPの全体像を1ページにまとめています。
DOP対策記事の一覧
DOP(DevOpsエンジニア プロフェッショナル)の対策情報は、この記事(全体像)と2本の詳細記事に分けてまとめています。すでに知りたいことが決まっている方は、そちらから読んでいただいても大丈夫です。
テーマ | 詳細記事 |
|---|---|
勉強方法・教材・難易度 | |
サンプル問題の解き方 |
AWS資格を初めて取る方は → CLF(クラウドプラクティショナー)完全ガイド インフラ設計のProfessional資格は → SAP(ソリューションアーキテクト プロフェッショナル)完全ガイド
DOPとは — SAPとの違い

AWS認定のProfessionalレベルには2つの試験があります。SAP(ソリューションアーキテクト プロフェッショナル)とDOP(DevOpsエンジニア プロフェッショナル)です。名前が似ていて「どっちを受けるべき?」と迷う方が多いので、最初に違いを整理します。
項目 | DOP | SAP |
|---|---|---|
焦点 | CI/CD・IaC・運用自動化 | アーキテクチャ設計の総合力 |
頻出サービス | CodePipeline・CodeBuild・CloudFormation・ECS | 全サービスの設計パターン |
試験の性格 | 「個別サービスの設定レベルまで深掘り」 | 「複数サービスの組み合わせ設計」 |
合格点 | 非公開(750点付近が目安) | 非公開(750点付近が目安) |
出典: AWS公式 DOPページ / AWS公式 SAPページ
私はSAA→DVA→SOA(SysOpsアドミニストレーター アソシエイト)→SAP→DOPの順で受験しました。SAPが「設計の総合力」を問うのに対し、DOPは「CI/CDパイプラインやIaCの構成をどこまで理解しているか」を掘り下げます。ECSがやたら出てきたのが印象的です。
DOPは前提条件なしで受験できます。SOAやDVAを先に取る必要はありません。ただし、Redditでは18歳でCLF(クラウドプラクティショナー)だけ持っている状態から798点で合格した例がある一方、CI/CDの実務経験がない場合は苦戦するという声が多いです。
試験概要
「受験料はいくら?」「日本語で受けられる?」「時間はどれくらい?」など、申し込む前に確認したい基本情報から見ていきます。
項目 | 内容 |
|---|---|
試験コード | DOP-C02 |
正式名称 | AWS Certified DevOps Engineer - Professional |
問題数 | 75問(択一選択 + 複数選択) |
試験時間 | 180分(1問あたり約2.4分) |
合格スコア | 非公開(750点付近が目安。1,000点満点の換算スコア) |
受験料 | $300 USD(約44,000円税込、為替により変動) |
配信 | Pearson VUE(テストセンター or オンライン) |
対応言語 | 英語、日本語、韓国語、中国語(簡体字) |
有効期限 | 3年 |
SAPと同じ180分・75問で、合格ラインも同水準(公式非公開、750点付近が目安)です。1問あたり2.4分と聞くと余裕がありそうですが、実際はシナリオを読むだけで1分、選択肢を絞るのにもう1分かかる問題が多く、迷いだすと2.4分はあっという間です。
合格スコアの仕組み
目安とされる750点付近は「75%正答すれば合格」という意味ではありません。換算スコア(scaled score)が使われており、問題の難易度によって配点が調整されます。模擬試験で75%取れても安心できないのはこのためです。目安としては、模擬試験で80%以上を安定して取れる状態が合格圏です(Reddit r/AWSCertifications合格者の共通目安)。
6つの出題分野

出題は6つの分野に分かれています(試験ガイドPDF)。
# | 分野 | 配点 |
|---|---|---|
D1 | SDLCのオートメーション | 22% |
D2 | 設定管理とIaC | 17% |
D3 | 耐障害性の高いクラウドソリューション | 15% |
D4 | モニタリングとロギング | 15% |
D5 | インシデントとイベントへの対応 | 14% |
D6 | セキュリティとコンプライアンス | 17% |
D1(SDLC(ソフトウェア開発ライフサイクル)のオートメーション)+ D2(IaC)+ D6(セキュリティ)で 56% を占めます。この3分野がコアです。
D1はCodePipeline・CodeBuild・CodeDeployなどCodeシリーズの深い理解が問われます。D2で扱うCloudFormationは、普段CDKで書いている人ほど変更セットやドリフト検知の細かい仕様で戸惑いやすい印象でした。D6のOrganizations・Control Tower・SCPは英語圏でも「最も難しい分野」と言われている領域です。私も実務でControl Towerを触ったことがなかったため、ここは試験勉強で初めてまともに向き合いました。
各分野の学習戦略は勉強方法の記事で解説しています。
難易度
では実際、どのくらい難しいのか。合格者のスコア分布と試験後の感想が最もわかりやすい手がかりです。
結論から言うと、 Professional最難関クラス です。合格者のスコアを見ると780〜830点が主流で、SAPと同等かそれ以上の難しさだという声が目立ちます。
Reddit合格者のスコアは781点(1qozlzy)、798点(1ekeaxg)、800点(18mwv6w)、830点(1rmyun4)など幅の広さが特徴です。850点や904点の報告もあり、合格点付近でギリギリ通過する人から大差で合格する人までさまざまです。
730点で不合格→2週間後に800点で合格した例もあります(18mwv6w)。Tutorials Dojo(英語)の問題集を集中的にやり直したのが効いたそうです。
私も試験直後は「落ちたかも」と思いました。答えがわからない問題を10問以上フラグに入れた記憶があり、合格画面を見るまで確信が持てませんでした。
出典: Reddit r/AWSCertifications(合格者スコア報告の集計)
難易度の詳細と他資格との比較は勉強方法の記事で解説しています。
勉強方法の概要
「落ちたと思いながら合格」の試験を、どう効率よく仕上げるか。学習の王道は「インプット→問題演習→模擬試験で仕上げ」の3段階です。
日本語ルートと英語ルートの2系統があります。日本語ならCloud License WEB問題集、英語ならStephane MaarekのUdemyコース(英語)+ Tutorials Dojo(英語)が定番です。AWS Skill Builderも2024年以降に大幅改善されており、無料の公式模擬試験は全受験者が解くべき教材です。
私は問題集1冊(40時間)で通過しました。CodePipelineやTerraformの実務経験があったため、問題文の「実際の運用での正解」が身体でわかる状態でした。実務経験がない場合は倍の勉強時間を見ておくといいです。
出典: AWS Skill Builder / Reddit r/AWSCertifications(教材推薦の集計)
具体的な学習ステップ・教材の使い分け・分野別の優先度は勉強方法の記事で詳しく解説しています。
おすすめ教材
DOPは教材選びで合否が分かれる試験と言っても大げさではありません。定番と言える候補は5つほどに絞られます。
種類 | 教材 | 料金 | 特徴 |
|---|---|---|---|
模擬試験 | AWS Skill Builder Official Practice Question Set(英語) | 無料 | まずこれから |
動画コース | セール時¥1,500〜¥2,400 | 17.5時間。最多推薦 | |
問題集 | Cloud License WEB問題集 | 月額有料 | 日本語圏で最多使用 |
問題集 | Tutorials Dojo(英語) | 有料 | 本番より難しい。高品質 |
学習プラン | AWS Skill Builder Exam Prep Plan(英語) | 一部無料 | 2024年以降に改善 |
出典: AWS Skill Builder / Reddit r/AWSCertifications
Tutorials Dojoについて、Reddit合格者は「absolute lifesavers」と評価しています。本番より難しい問題が含まれているため、ここで鍛えておくと本番が楽に感じるそうです。
教材の詳しい使い分けは勉強方法の記事をご覧ください。
よくある質問
DOPの難易度は?
Professional最難関クラスです。SAPと同等かそれ以上という声が多く、実際に受けてみると「Codeシリーズをここまで深く問われるのか」と驚く場面が何度もあります。CI/CDの実務経験がある人は問題文の意図を掴みやすい分、初見でもある程度戦えます。
SOAやDVAを先に取るべき?
前提条件はありません。ただしSOA・DVAで学ぶ運用・開発の知識はDOPと重なる部分が多いので、先に取ると勉強時間を短縮できます。
SAPとどちらを先に受けるべき?
方向が違います。SAPは広く浅く設計判断を問う試験、DOPはCI/CD・IaC・運用自動化を狭く深く問う試験です。私はSAPを先に取ってからDOPに進みました。「SAPの方が設計のセンスを試される分しんどい」という人もいれば、「DOPのサービス詳細の方は心が折れそう」という人もいます。合う合わないの差は大きい試験です。得意な方から先に挑戦するのが結局一番です。
何点で合格?
AWS公式は合格スコアを非公開としていますが、受験者の報告から750点付近(1,000点満点の換算スコア)が目安とされています。「75%正答=合格」ではなく、問題の難易度で配点が調整される換算スコア方式です。模擬試験で75%取れていても本番では80%台に届かないことがあるので、目標は80%以上を安定して取れる状態に置いておくのが安全です。
有効期限は?
3年です。再認定は各資格ごとに個別対応が必要です(AWS公式認定ポリシー)。
次に読む記事
DOPの具体的な勉強法・教材の使い分け・分野別の優先度は勉強方法の記事をご覧ください。サンプル問題を使った解法の実演はサンプル問題の記事で確認できます。
SAPの全体像はSAP完全ガイドで確認できます。生成AI分野に進むならAIP(生成AIデベロッパー)完全ガイドもおすすめです。
データパイプライン構築の基礎を体系化したいならDEA(データエンジニア アソシエイト)完全ガイドが候補です。CI/CD観点のDOPに対し、Glue・Redshift・Athena などデータ処理層を狙う進路として有効です。
この記事を書いた人 — スピードスタディ編集部。AWS認定資格(CLF/SAA/SOA/DVA/SAP/DOP)を保有するエンジニアが、AWS資格対策の学習プラットフォーム「スピードスタディ」を開発・運営しています。私はDOP(DevOpsエンジニア プロフェッショナル)を782点で取得しました。
記事内の試験情報はAWS公式ドキュメントに基づいています。最新情報はAWS公式の認定ページでご確認ください。
関連記事:
Speed Study編集部
AWS認定資格の学習をサポートするSpeed Study公式編集部です。