AWS試験対策 AWS ANS 資格試験

AWS ANS(ネットワーク資格)完全ガイド|合格点700

26分
AWS ANS(ネットワーク資格)完全ガイド|合格点700

【公式準拠】AWS ANS(Advanced Networking - Specialty)完全ガイド

AWS ANS(Advanced Networking - Specialty)は、SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)に合格したエンジニアが「次のステップ」として上位に挙げる資格です。VPC・Direct Connect・Transit Gateway・ハイブリッド接続を業務で扱う方が、ネットワーク特化の専門知識を証明する位置づけになります。

私はAWS認定を6つ取りましたが、ANSはまだ受験していません。SAP(ソリューションアーキテクト プロフェッショナル)に791点でギリギリ合格した経験から、次のSpecialtyとしてANSは気になっていた領域です。ANS自体は未受験ですが、6資格を取る過程で身についた試験対策のやり方と、日英52件の合格体験記+公式試験ガイド原文を読み込んで整理した内容をこの記事にまとめています。

ところが、ネット上の記事では合格点を「750/1000」と書く例が多く、Reddit r/AWSCertifications でも「752/750で合格した」と書く投稿が見られます。実は公式試験ガイドでは「700/1000」と明記されており、ESL +30分の試験延長制度も「英語で受験する場合のみ」適用で日本語受験には使えません。本記事では、こうした公式の一次情報をベースに、勉強時間・教材・SCS/SAPとの選び方まで一気通貫で整理します。

全部読む時間がない方は、§2(試験概要)→ §4(難易度の実態)→ §5(推奨経験)の順で確認すれば、受験すべきかの判断材料がそろいます。学習を始めると決まっている方は §6(学習ロードマップ)→ §7(教材)が最短ルートです。SCS(セキュリティ スペシャリティ)やSAPと比較したい方は §8 へ直接進んでください。

この記事の構成

リード文で読み順を案内したものの、本論へ進む前に位置づけを揃えておきます。ANS(ネットワーキング スペシャリティ)はピラー単独構成で、クラスター内の詳細記事はありません。AWS資格全体の中での位置づけと、関連する別Specialtyピラー記事への横リンクをまず整理します。

カテゴリ

試験

こんな人向け

ネットワーク特化(Specialty)

本記事 ANS-C01

VPC / Direct Connect / TGW / ハイブリッド接続

セキュリティ特化(Specialty)

SCS(セキュリティ スペシャリティ)

IAM / KMS / GuardDuty / 監査ログ

Professional 級(設計)

SAP(ソリューションアーキテクト プロフェッショナル)

大規模システム設計・移行

Associate 級(設計入門)

SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)

AWSの設計力を証明

私自身ANS未受験ですが、SAA・SOA・DVA・SAP・DOP(DevOpsエンジニア プロフェッショナル)まで取得しています。その経験から見ると、ANSは「SAA合格者が次に検討する候補の1つ」として位置づけるのが現実的です。Specialty 4資格(ANS / SCS / DBS / MLS)の中で、ANSは2026年4月時点でも安定運用されている試験になります(旧 MLS は2026-03-31廃止)。

この記事ではANS-C01の全体像(試験概要・4ドメイン配点・難易度・勉強法・教材・SCS/SAPとの比較・FAQ)を一通り扱います。

ANS-C01とは(試験概要)

ではここからANS-C01そのものに入ります。現行バージョンのANS-C01は、2022年7月に旧 ANS-C00 から移行した試験で、AWS Certified Advanced Networking - Specialty が正式名称です。aws ネットワーク 資格 で検索したときの上位記事は、すべてこの ANS-C01 を指しています。

公式の試験ページ試験ガイド HTML 版から、基本スペックを公式値で整理しました。

項目

公式値

試験コード

ANS-C01(2022年7月から実施・2023-09-25 以降ガイド主要更新なし)

試験時間

170 分

問題数

65 問(採点対象 50 / 採点対象外 15)

合格スコア

700 / 1000(公式試験ガイド明記)

スコア範囲

100 〜 1,000

受験料

300 USD / 40,000 円 税抜(消費税適用で税込 44,000 円・為替により毎年5月更新)

言語

英語 / 日本語 / 韓国語 / 中国語(簡体字)

推奨経験

ネットワーク 5 年以上 + クラウド・ハイブリッドネットワーク 2 年以上

配信

Pearson VUE(テストセンター or オンライン監督付き)

出典: AWS 公式 試験ページ / 公式試験ガイド HTML(日本語) / Before Testing ポリシー

合格点700の整理(750誤記との違い)

基本スペック表で「合格スコア700」と書きました。この数値について、補足したい背景があります。公式試験ガイドの原文に「試験の結果は、100〜1,000 の換算スコアとして報告されます。合格スコアは 700 です」と明記。一方で、AWS全体の認定ポリシーページでは Specialty の合格基準を「750」と表記しており、競合記事の多くがこちらを採用しています。

本記事は「個別試験の試験ガイドが権威ある一次情報」という立場をとり、ANS-C01 の合格スコアは 700 を採用。実際、合格体験記のスコア群(752 / 757 / 784 / 819 / 826 / 847 / 859)は700基準で全て整合します。750基準では752や757がギリギリすぎて合格説明ができないため、整合性の観点でも700を採るのが妥当です。

実は私もはじめは「合格点750」だと思い込んでいました。SAPと同じ750だろうと推測していたら、公式試験ガイドにはっきり「700」と書かれていて、少し拍子抜けしたのを覚えています。

2023-09-25以降ガイド更新なし(安定運用中)

合格点の整理が済んだら、もう1点だけ試験概要で押さえておきたいのが試験ガイドの安定性。公式試験ガイドのPDFを確認すると、メタデータ上の Publication date は 2023-09-25 で、それ以降は主要なガイド更新が確認できません。約3年にわたって試験内容が安定しており、過去の体験記も大半が現役で読めるという見方も成立。新サービスの試験範囲化タイミングについては §9 Q9 でカバーしておきます。

出題範囲(4ドメインと試験形式)

試験概要が掴めたところで、次に出題範囲です。ANS-C01 は4ドメインで構成されており、配点比率に独自の特徴があります。

ドメイン

配点

ネットワーク設計

30%

ネットワーク実装

26%

ネットワークの管理と運用

20%

ネットワークセキュリティ・コンプライアンス・ガバナンス

24%

出典: 公式試験ガイド HTML(日本語) §試験内容の概要。

ANS-C01 4ドメイン配点 ― 設計+実装で56%。設計30%/実装26%/セキュリティ24%/管理運用20%。設計+実装の連続2ドメインで主戦場の56%を占める

設計+実装で56%=設計者寄り試験

この配点表で目を引くのは、設計と実装を合わせて56%を占める点です。「ネットワーク機能を暗記する試験」というより「VPC / Transit Gateway / Direct Connect の構成パターンを判断する試験」というイメージが近くなります。運用とセキュリティの44%は標準的な配分で、ANSの主戦場はあくまで設計と実装です。

試験形式の3パターンと部分点なしルール

設計者寄りの配点と並んで、もう1つ押さえておきたいのが試験形式です。ANS-C01の問題は3種類に分かれます。

  • 複数選択問題(5つ以上の選択肢のうち、正解が2つ以上)
  • 内容一致(3〜7のプロンプトのリストと一致する答えのリストを正しくペアリング)
  • 単一選択(4選択肢から1つ)

公式試験ガイドの原文に「設問に対する点数を得るには、正解をすべて選択する必要がある」「すべてのペアを正しく一致させる必要がある」と明記されています。部分点(partial credit)はありません。複数選択問題で2つ正解のうち1つだけ合っていても、その問題は0点扱いです。

ちなみに私も最初は「片方だけ合っていれば部分点くらいはくれるだろう」と勝手に思っていました。Reddit r/AWSCertifications の議論で cloudnavig8r 氏が There are no partial credits と断言しています。You either get the question fully right or fully wrong、つまり全正解または全不正解という認識が正しいです。Medium 記事の中には「partial credit scoring がある」と書く合格者もいますが、公式ガイドの原文と矛盾するため、本記事では公式値を採用します。

重点出題サービス4本柱とよく問われるパターン

合格体験記52件と Reddit r/AWSCertifications の議論を整理すると、出題が集中する4サービスを抽出できます。

サービス

よく問われるパターン

Transit Gateway

ルーティングテーブル優先順位 / アプライアンスモード / マルチアカウント構成

Direct Connect

Active/Active vs Active/Passive / Direct Connect Gateway / 物理接続パターン(専用 / 共有 / Hosted)

Route 53

Resolver / Hosted Zone(Public / Private) / DNSSEC / レコードタイプ(Alias / Weighted / Failover / Latency)

VPC PrivateLink / エンドポイント

Gateway 型 vs Interface 型 / Transit Gateway 連携 / VPC エンドポイントポリシー

watabo 氏(classmethod / 3 回目合格)が挙げる難所は、Direct Connect と Site-to-Site VPN の使い分けです。加えて VPC エンドポイント周辺も難所と書いています。一方、jtamas 氏(note / 757 点合格)が挙げるのは別系統です。Network Firewall・Gateway Load Balancer・IPv6・DNSSEC・Transit Gateway アプライアンスモードからの出題が多かったと振り返っています。この4本柱を中心に押さえていくと、出題の半分以上をカバーできます。

ANSの難易度の実態

出題範囲が分かると、気になるのは難易度です。ANSは「Specialty 最難関」と評する記事が多く、実際 jp / 09 / 17 / 25 / en / 04 など複数のランキング系記事が ANS を1位に置いています。一方で「SAP の方が精神的にきつかった」と書く合格者もいて、難易度の体感は人によって割れます。

正直に言うと、私はSAPでギリギリまで粘って、なんとか合格した側の人間です。SAPの試験中に時間が足りない焦りを引きずった経験から見て、海外の合格体験記で「SAP ≧ ANS」と書かれているのを読むたびに、ANSはどれほどの試験なのかと身構えたものでした。一方でゆですぎコーン氏(zenn)は SRE 3 年で 859 点合格しており「SAP の方が精神的にきつい」と書いています。難易度評価は読者層で割れるのが実態です。

合格点700基準で見る合格者スコアの分布

公式合格点700を基準に、日英の主要な合格体験記のスコアを並べると次のようになります。

著者・出典

スコア

700との差

watabo(classmethod / 3回目)

752

+52

jtamas(note)

757

+57

jbs(CCNP保持10年NW)

784

+84

Nisheet(DevOps 4年・3週50h)

789

+89

egg_nao(Qiita / 全12冠)

819

+119

takahiro_fukushima(Qiita)

826

+126

hybs(ap-com / 40-50h)

847

+147

ゆですぎコーン(zenn / SRE3年)

859

+159

ANS-C01合格者スコア分布。8件のスコア(752/757/784/789/819/826/847/859)が700基準で全件整合し、750では下位2件が説明できない

中央値は約800点(700の合格基準を100点上回るレベル)。750基準で計算すると752や757の合格が説明できなくなりますが、700基準なら全員が整合します。これが本記事で公式値700を採用する数値的な根拠です。

経験別の難易度感

スコア分布が中央値800点で安定しているのが分かったところで、次は「自分にとっての難易度」。同じ試験でも経験プロファイルで体感は変わるため、合格体験記を経験別に整理してみると4ルートが見えてきました。

ルート

想定する人

学習時間の目安

(A) CCNP / CCIE 保持ルート

ネットワーク基礎完了

40〜100時間

(B) SAA + Direct Connect 実務ルート

AWS実務でDX触っている

50〜100時間

(C) SAA のみルート

NW経験なし・SAA合格済み

100〜150時間

(D) 直近で他Specialty取得済みルート

SCS / MLA など最近合格

25〜70時間

CCIE 11 年のValter Popeskic 氏はCisco系のネットワーク基礎が「invaluable」だったと書いています。逆にs_thinzar 氏(note)はAWS実務未経験で 3 ヶ月学習して合格しており、「自分の理解を整理できれば、実務経験に関係なく合格できる」とまとめています。CCNP相当の知識があれば、AWS実務経験なしでも合格に届く例外パターン。

試験中に体感する難易度要因

経験別の学習時間が見えても、本番での体感はまた別の話です。合格者が共通して挙げる難所は次のとおりです。

  • 問題文・選択肢が長く、読み込みに時間を取られる長文型
  • 翻訳日本語の難解さ「これもう国語の試験だろ」(jtamas 氏)
  • 英語原文も冗長・回りくどい(Reddit r/AWSCertifications shitshow スレッド)
  • partial credit なし(複数選択は全正解必須)→ 取りこぼしが致命的
  • 構成図描画スキル必要(ホワイトボード機能を活用)

「最難関」かどうかの結論はつけにくいですが、SAP合格者でも身構えるレベルという体感は日英の合格者で一致しています。

必要な前提知識と推奨経験

難易度の体感が見えたところで、自分が受験圏にいるかを自己診断するのが次のステップ。公式の推奨経験は「ネットワーク 5 年以上 + クラウド・ハイブリッドネットワーク 2 年以上」ですが、これはあくまで目安。実際の合格者は経験プロファイルがバラバラなので、サービス単位のチェックリストで判断するのが現実的でしょう。

自己診断チェックリスト(AWSサービス知識中心)

サービス単位のチェックリストの方が判断しやすい、と書いた根拠は海外コミュニティの議論にあります。Reddit r/AWSCertifications の Going straight for ANS スレッドで、UntrustedProcess 氏が指摘しています。「on-prem networking はサブネット計算くらいしか活きない。残りは AWS product centric」。意訳すると、ANSはオンプレNW知識より AWSサービスの動作理解が中心、という指摘です。

最重要のAWSサービス知識から確認します。

  • VPCピアリング vs Transit Gateway の使い分けが説明できるか
  • Transit Gateway ルーティングテーブルの優先順位が分かるか
  • Direct Connect Gateway と Virtual Private Gateway の違いが分かるか
  • VPCエンドポイント(Gateway 型 / Interface 型 / PrivateLink)の使い分けが分かるか
  • Route 53 のレコードタイプ(Alias / Weighted / Failover / Latency)が即答できるか

これらの3つ以上が即答できないなら、まずSAAの前提知識を固めてから ANS に進むのが現実的なルートです。

次にネットワーク基礎の確認に移ります。

  • サブネットマスク / CIDR が即答できるか
  • BGP の基本動作(経路広告・AS-PATH・LOCAL_PREF)が説明できるか
  • IPSec / MTU の基本概念が分かるか

ネットワーク基礎は「全問即答」レベルでなくても合格は可能です。s_thinzar 氏の事例のように、AWSサービス知識が押さえられていれば、ネットワーク基礎は学習で補完できます。

逆ルート: AWS実務経験者がネットワーク基礎を補完するパターン

ネットワーク基礎が薄くても合格できる、と書きましたが、もう1つ別パターンの読者層があります。Reddit r/AWSCertifications の sabrthor 氏のように「8年AWSインフラ経験 / コアネットワークエンジニアではない」というプロファイルです。AWS製品の動作は知っているが、その背後のネットワーク基礎が説明できない、という状態を指します。

このパターンの方は、CCNA レベルのネットワーク基礎を YouTube の無料動画とサブネット計算問題集で補完するのが近道です。試験に出るのは BGP の動作理解とサブネット計算くらいで、Cisco IOSの設定コマンドまで覚える必要はありません。

ちなみに私自身もこちら寄りのプロファイル。フリーランスとして直近で電子レシートシステムのGCP→AWS移行案件でVPCを新規設計し、Terraformでネットワーク層を構築する仕事をしてきました。Direct Connect の物理回線管理を深く触ったことはないものの、AWS側のネットワーク機能(VPC / TGW / Route 53)の業務経験は十分。AWS実務でVPCを触っているなら、物理層の経験不足は致命的にならないと感じます。

ANSが活きるキャリアパス

自己診断と補完ルートが見えたところで、最後にANS取得が市場でどう評価されるかにも触れたい部分です。cbtnuggets blog は AWS 求人で「architect / DevOps cert OR ANS」のOR条件パターンを指摘しています。アーキテクト系資格の代替として認知されているのは事実です。クラウドネットワークエンジニア / SRE / クラウドアーキテクトとして、設計判断の理論的裏付けを持ちたい方には強い武器になります。

勉強時間と学習ロードマップ

自己診断ができたら、次は学習計画です。合格体験記の学習時間は25時間(特殊事例)から150時間以上まで幅広いので、経験別の目安と、3ステップの標準ロードマップで整理します。

経験別の推奨学習時間(4パターン)

ルート

想定する人

学習時間

標準ルート

SAA合格 + ネットワーク基礎あり

100〜150時間 / 2〜3ヶ月

短縮ルート

CCNP / CCIE 等NW専門資格保持

40〜70時間 / 3〜6週間

Specialty複数保持ルート

直近でSCS / MLA等取得済み

40〜70時間 / 1ヶ月

最短ルート

AWS全冠取得済み(11資格レベル)

25〜50時間 / 1〜2週間

ANS-C01経験別の学習時間マトリクス。(A)標準100-150h/(B)短縮40-70h/(C)Specialty複数40-70h/(D)最短25-50h。最短と最長で約6倍差

最短ルートは egg_nao 氏(Qiita / 全12冠)の事例で、Cloudtech だけで 25 時間学習して 819 点合格しています。ただし「Direct Connect や Route 53 は過去に触れたことがなかった」と書いており、11資格保持の前提があってこその短期合格です。

学習時間内訳の具体テンプレ

経験別ルートで合計時間の目安が分かっても、教材ごとの時間配分は別の悩み。jbs ブログの jbs 氏(CCNP保持・10年NW業務・784点合格)が、学習時間の内訳を時間単位で公開しています。

教材

学習時間

参考書(要点整理から攻略する〜)

29 時間

AWS Black Belt

19.5 時間

Udemy 問題集

18 時間

AWS 公式問題(Skill Builder 含む)

2 時間

その他

5 時間

合計

73.5 時間

このバランスは標準ルートの目安として参考になるはず。NW基礎が薄い方は参考書の時間を倍に、Specialty複数保持なら参考書を半減して問題集を厚くする、といった調整で経験別ルートに合わせていけます。

3ステップ学習ロードマップ

ルートが違っても、回す順番は同じです。

  1. 試験ガイド精読 + Skill Builder 無料コース(5〜10時間) — 公式試験ガイド でドメイン構成を把握。AWS Skill Builder Exam Prep Plan(14時間・無料)でインプット
  2. メイン教材で網羅学習(40〜100時間) — 経験別に教材を選び(§7参照)、Notion / Obsidian で自分の言葉でまとめる。AWS Black Belt 動画(Direct Connect / Transit Gateway / Route 53 / Network Firewall)を併用
  3. 実機演習 + 模試(20〜40時間) — Transit Gateway Workshop を CloudFormation で実構築(5USD程度)。Terraform で Network Firewall / GWLB / Site-to-Site VPN を自前構築(月1,000円程度)。模試で安定して80%取得を目標

ここで「実機演習に月1,000円もかかるのか」と感じる方もいるかもしれません。私も運送業安全管理システムの案件でECS/FargateのVPC配置をTerraform Module化したとき、月1,000円程度のリソース費用で「壊して直す」を繰り返しました。yamamemo 氏(zenn) が「分かるとできるは違う」と書いている通り、Workshopでなぞるより自前で構築する方が、設定パターンが定着しやすい感覚は強く同意します。

試験前々日〜当日のスケジュール

3ステップのStep 3まで終わったら、最後は試験本番に向けたペース配分です。ゆですぎコーン氏(zenn) が試験前のスケジュールを詳細に書いています。

  • 4日前: 模試で正答率80%以上
  • 3日前: 模試で正答率90%以上(60%以下なら日程変更を検討)
  • 前日: 間違い問題の重点復習・早寝
  • 当日朝: 過度な学習を避ける
  • 当日: ホワイトボード機能で構成図を描く

このペースは、私もSAP受験前に類似のリズムで詰めた経験があります。前日に間違い問題を反復するのは、本番で「見たことある」と落ち着けるための効果が大きいです。

試験中の時間節約Tips

試験前のペース配分が決まっても、本番170分の中での時間節約はまた別の話です。合格者が共通して挙げる試験中のテクニックがあります。

  • 翻訳日本語が難解な問題は英語表示に切り替える(s_thinzar 氏(note) の体験。試験中に英語で読むモードに切り替えて時間節約した)
  • PCリブートを試験直前に行う(Jens Andersson 氏(medium) の推奨。Pearson VUE 自宅受験で proctor 接続トラブル防止)
  • 5問10分ペースで全問まんべんなく解答してから見直し(ゆですぎコーン氏)
  • 知識がない問題は指運で即決して次へ進む(jbs 氏)

170分でも問題文の長さを考えると時間は不足気味。最初に時間配分を決めておく方が、結果的に余裕につながります。

おすすめ教材と受験料を抑える方法

学習ロードマップで触れた教材を、ここで具体的に紹介。ANSは日本語教材が薄い試験で、英語教材の活用がほぼ前提になります。

公式無料リソース

公式リソースは無料でかつ最新です。学習の起点として外せません。

日本語教材(限定的)

教材

価格

特徴

AWS認定 高度なネットワーキング-専門知識(ANS-C01)完全対応テキスト(リックテレコム)

約 3,850 円

現行C01対応の唯一の網羅本

要点整理から攻略する『AWS認定 高度なネットワーキング-専門知識』(Compass Books)

約 4,000 円

ANS-C00時代の参考書だが要点整理は現行も有効

構成図解付き出題範囲網羅+AWS ANS-C01日本語実践問題220問(Udemy)

1,500〜2,600 円

日本語問題集の選択肢として

日本語教材は2冊+問題集1本という限定的な選択肢です。日本語の選択肢が薄い という事実を受け入れたうえで、英語教材の併用を前提に組み立てるのが現実的です。

英語教材の選定軸

英語教材で迷う方向けに、選び方の軸を整理しました。

教材

価格

特徴

適する読者

Adrian Cantrill course

80 USD(買い切り・Lifetime)

体系的・engineering fundamentals 重視 / 200,000受講生

体系から理解したい / 長く使いたい

Stephane Maarek(Udemy)

セール時 約 15 USD

コンパクト・実技寄り / 日本語字幕

短期合格 / 安く済ませたい

Tutorials Dojo Practice Exams(Jon Bonso)

約 15 USD

scenario-based 模試 / 詳細解説

模試で本番感覚を養いたい

英語教材で勉強する、と聞くだけで最初は身構えますよね。英語のUdemy講座を初めて試したのはSAPの勉強中で、字幕なしで進める前提に少し怯みました。Adrian Cantrill のコースは、CCIE 11年のValter Popeskic 氏gold standard と評しています。図解中心で、英語が苦手でも段階的に乗り越えられるという声がRedditの議論でも多数派です。

注意点として、Reddit r/AWSCertifications の shitshow スレッドで興味深い議論が出ていました。「Stephane Maarek course は古い、Cantrill の方が新しい」という比較です。Maarek を選ぶ場合は最終更新日を必ず確認してください。

ESL +30分延長制度の重要な制約

英語教材を使うなら、もう1つ知っておきたい公式制度があります。AWS 公式 Before Testing ポリシー によると、英語ネイティブでない受験者で英語の試験を受ける場合のみ、リクエストに応じて 30 分間の試験延長を利用できます。

ここで大事なのは「英語で試験を受ける場合」という条件です。日本語で試験を受ける場合は適用されません。日本語受験で延長を期待していた人は、本番で時間切れになりかねない落とし穴です。申請は試験登録前に1度のみで、以降の全試験に適用されます。

受験料を抑える戦略

Jedadiah Casey 氏(wax-trax / ANS-C00) が紹介した節約戦略があります。CLF(クラウドプラクティショナー)合格で得られる割引バウチャーを次の試験に充てる方法です。ただし、AWS認定の特典制度は更新が入る領域。2026年4月時点の最新条件はAWS Certification Benefits の公式ページでご確認ください。社内バウチャー / re:Invent クレジット等の併用も実務的な選択肢として挙げておきます。

SCS/SAP/SAAとの選び方

教材の選択肢が見えたところで、最後にSCS / SAP / SAA との選び方。「次に取るべき資格」を判断する読者向けに、ANSとの相互関係を整理します。

Specialty同士の比較: ANS vs SCS vs MLA

資格

コード

対象領域

推奨経験

ANS(ネットワーキング スペシャリティ)

ANS-C01

ネットワーク特化

NW 5年 + AWSハイブリッド 2年

SCS(セキュリティ スペシャリティ)

SCS-C03

セキュリティ特化

セキュリティ 5年

MLA(機械学習エンジニア アソシエイト)

MLA-C01

機械学習エンジニア(実装)

ML 1年(Associate)

業務領域が大きく異なるため、棲み分けは明確です。ネットワーク業務担当ならANS、セキュリティ業務担当ならSCS、ML実装担当ならMLA、というシンプルな選び方になります。

Professional との比較: ANS vs SAP vs DOP

Specialty同士の棲み分けが見えたら、次に多い疑問はProfessionalとの難易度比較です。SAP合格者の体感では「SAP ≧ ANS」が多数派(jp/09 / jp/26 / en/06 等)。出題範囲は SAP が広く浅く、ANS が狭く深いという対称性があります。推奨される取得順序は SAA → SAP → ANS or SCS。SAP取得が前提として有利になります。

受験順序の判断フロー

Specialty同士・Professionalとの比較が一通り見えたら、最後は読者自身の現在地に合わせた順序選びです。Reddit r/AWSCertifications の同スレッドでも、コンセンサスは「SAAを先に取るべき」でした。Don't go straight to ANS without at least SAA というコメントが多数派です。CCNP / CCIE 保持者でも例外的に直行は可能ですが、AWS全般の前提知識として SAA を先に取るルートが安全です。

  • SAA未取得 → まずSAA
  • SAA取得済 + ネットワーク業務担当 → ANS推奨
  • SAA取得済 + セキュリティ業務担当 → SCS推奨
  • SAA + SAP 両方取得済 → 業務領域でANS or SCS or MLA
  • 完全未経験NW → Cisco系(CCNA→CCNP)→ ANSの段階的ルートも検討

私はSAP・DOP両方を持っていて、次のSpecialtyとして ANS / SCS / MLA のどれを取るか、しばらく悩みました。結論としては業務領域とキャリアの方向性で選ぶのが現実的だと今は考えています。実務でハイブリッド接続を扱っているならANS、セキュリティ監査を受けているならSCS、ML実装を任されているならMLA、というシンプルな判断軸が結局一番強いです。

よくある質問

ここまでの内容で本論は完結です。最後に、競合記事で誤って広まっている情報を含むよくある質問を整理しておきます。合格点700と750、どちらが正しいか。partial credit の有無。ESL +30分は日本語受験で使えるか。私自身も最初は混乱した部分です。

Q1. ANSの合格点は何点ですか?

公式試験ガイドでは 700 / 1000 と明記されています。一部の記事では「750」と記載されていますが、これはAWS全体ポリシーページの記述で、個別試験ガイドの700が一次情報として正確です。Reddit r/AWSCertifications でも「752/750で合格」と書く投稿が見られますが、合格点は700が公式です。詳細は §2 を参照してください。

Q2. 複数選択問題で部分点はもらえますか?

もらえません。公式試験ガイドに「複数選択問題: 設問に対する点数を得るには、正解をすべて選択する必要がある」と明記されています。1つでも間違えると0点扱いです。

Q3. 日本語試験で時間延長はできますか?

できません。AWSの ESL +30分延長制度は「英語で試験を受ける場合のみ」適用されます。日本語受験の場合は170分のまま。出典は公式 Before Testing ポリシーです。

Q4. 不合格になったら何日後に再受験できますか?

不合格になった日から14日経過後に再受験可能です。受験回数の上限はありませんが、毎回 300 USD の受験料が発生します。出典は公式 After Testing ポリシーです。

Q5. 受験料を安く抑える方法はありますか?

過去にはCLF合格時の割引バウチャーを次の試験に充てる節約戦略が知られていましたが、AWS認定の特典制度は更新が入る領域。2026年4月時点の最新条件はAWS Certification Benefits の公式ページでご確認ください。社内バウチャーや re:Invent クレジットの併用も実務的な選択肢として挙げておきます。

Q6. 「AWSネットワークコンピテンシー認定」とは違いますか?

違います。ANS-C01は個人向け資格試験で、AWSネットワークコンピテンシー認定はAWSパートナー企業向けの認定制度です(参考: ソフトバンク発表)。混同しないよう注意してください。

Q7. ANS-C00(旧版)の教材は使えますか?

部分的に使えます。2022年7月にC00からC01へ移行しており、出題範囲とドメイン構成が変更されています。要点整理系(『要点整理から攻略する〜』等)は基礎概念学習に有効ですが、模試問題は現行C01対応のものを優先してください。

Q8. 合格率は公開されていますか?

AWSは公式合格率を公開していません。体験記ベースでは Specialty 全体で 50〜60% との推定(career.levtech.jp)がありますが、数値の根拠は限定的です。

Q9. re:Invent で発表された新サービスは試験に出ますか?

AWSの慣行として、新サービス発表から約半年で試験範囲へ組み込まれるとされています。これは Reddit r/AWSCertifications Preparation Guide for ANS-C01 スレッドで madrasi2021 氏が言及した内容です。例えば VPC Lattice のようなサービスは、発表から半年経過後の試験で問われる可能性があります。深掘りされることは少なく「高レベルの概念理解」が問われる程度ですが、最新サービスの存在は把握しておくと安心です。

Q10. 試験当日に持っていくものは何ですか?

テストセンター受験の場合は顔写真付き身分証明書2点(運転免許証 + 健康保険証など)です。自宅受験(Pearson VUE OnVUE)の場合は、静かな個室・PC内蔵カメラ・身分証を準備します。自宅受験では試験開始前のPCリブートが推奨されます(Andersson 氏のTip)。試験中の机にはメモ用紙・ペン・飲み物を一切置けないため、試験前にトイレと水分補給を済ませてください。


ANSを取った先のステップ

FAQまで読んでいただいた方は、ANS-C01の全体像が掴めているはずです。ANS取得後の次のステップは、業務領域とキャリアの方向性で選ぶのが現実的です。

クラウドネットワークエンジニア / SRE として実務深化を選ぶ方は、Direct Connect の物理層やマルチクラウド接続まで踏み込むキャリアパスも候補。Specialty複数取得(ANS+SCS+MLA等)でクラウドアーキテクトとしての市場価値を高める方向は、私自身が次に検討しているキャリアパス。読者の方も、自分の業務領域とキャリアの方向性に合わせて、次のステップを選んでもらえればと思います。

クラウド設計の基礎を先に固めたい方は SAACLF(クラウドプラクティショナー) から始めるルートも候補。


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